我部りえるの『Blooming Memory』は、タイトルどおり花が咲く感じの高揚感をそのまま持ってきたようなオリジナル曲だった。声のまっすぐさが前に出ているので、難しい言い回しを使わなくても、聞いた瞬間に曲の空気が伝わってくる。春の新着としてかなり分かりやすい一本だ。
曲そのものは軽やかだが、ただ明るいだけでは終わっていない。メロディの運びがきれいなので、声の表情が変わるたびに少しずつ景色が動く。オリジナル曲としての強さは、派手な仕掛けよりも、最後まで素直に聞かせ切るところにある。
春らしさを押し出す作り
この動画の見やすさは、テンポが良いのにせわしなくない点にある。高揚感がある曲は勢い任せになりがちだが、『Blooming Memory』は気持ちよく流れながら、歌の芯をちゃんと残している。聞き進めるほどに、我部りえるの声質と曲調の相性が分かりやすい。
あおぎり高校の中でも、我部りえるは明るいトーンをどう作品に変えるかが見えやすいタイプだが、今回はその強みがかなり素直に出ている。かわいさを前に出しつつ、軽すぎないバランスがあるので、何度か聞いても飽きにくい。
オリジナル曲として覚えやすい
初見で覚えやすいフックがあるのもポイントだ。タイトル、映像、声の印象が一つの方向にまとまっているので、活動の節目としても見やすい。オリジナル曲はその人の現在地が出るが、この一本は「今の我部りえる」をかなり分かりやすく見せている。
今後のライブや歌配信でこの曲がどう育つかも楽しみだ。単発のMVとしてだけでなく、季節感のある持ち曲として扱いやすいので、しばらく追っていくと印象がさらに変わりそうな新曲だった。
