不破湊の『イイじゃん』カバーは、タイトルどおり「いいじゃん」と言いたくなる勢いがそのまま出た一本だった。葛葉、ローレン・イロアス、小柳ロウ、榊ネスまで入った5人編成で、声の重なりだけでもかなりの押し出しがある。カバーというより、メンバーの顔ぶれそのものが見どころになっている。
元曲のノリをそのままなぞるのではなく、参加者それぞれの声のキャラを前に出しているのが面白い。誰か一人が引っ張るというより、各パートごとに見せ場が切り替わるので、短い尺でも単調にならない。歌声の温度差がそのまま画面のにぎやかさにつながっていて、コラボ曲らしい楽しさがある。
5人の押し出しがそのまま強みになっている
この曲の良さは、全員が同じ方向に揃いすぎていないところにある。不破湊らしい軽さ、葛葉の強い輪郭、ローレン・イロアスの抜け感、小柳ロウの勢い、榊ネスの存在感が、それぞれ少しずつ違うまま並ぶことで、画としても音としても厚みが出ている。
MVとして見ると、歌唱の派手さを支えるだけのまとまりがしっかりある。カバー曲は歌だけが強くても映像がついてこないと少し散らばりやすいが、この動画はテンポよく見せ場を切り替えるので、最後まで飽きにくい。コラボの熱量をそのまま見せる構成としてかなりわかりやすい。
にじさんじらしい遊び方が見える一本
この組み合わせは、単に人気者を並べたというより、声のキャラをどうぶつけるかまで含めて面白い。5人でやる意味がちゃんとあり、見ていて「この並びで聞けてよかった」と思える。にじさんじのコラボ曲は強い印象があるが、その中でも今回はかなり押し出しがはっきりしている。
気軽に聞けるポップさがありつつ、メンバーの色分けも分かりやすいので、1回だけで終わらず何度か見返したくなる。歌ってみたとしても、コラボ企画としても、両方の入口を持った一本だった。
